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2017-04-28
エッジ向けAIプロセッサIP ZIA™ DV700を開発
2017-04-28
エッジ向けAIプロセッサIP ZIA™ DV700を開発
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(本社: 東京都中野区、代表取締役CEO 山本達夫、以下DMP)は、エッジ(*1)側におけるディープラーニング(*2)/AI(Artificial Intelligence: 人工知能)の推論処理に特化したAIプロセッサIP「製品名: ZIA™ DV700」を開発したことをお知らせします。
ZIA™ DV700は、DMPのAI技術を活用した製品プラットフォーム「ZIA™(ジア)」の第2弾製品です。
DMPのAIプロセッサIP「ZIA™ DV700」は、ディープラーニングの推論処理に特化したエッジ側AI処理に適した超低消費電力プロセッサIPです。画像、動画、音声などといったあらゆるデータに対する推論処理を可能にします。
今後、AIは2020年には23兆円に市場規模が達すると予想され(出典: EY総合研究所)、製造、卸売り/小売り、運輸、サービス等含めたあらゆる分野で活用が進むと予想されています。膨大なエッジ側IoT(*3)デバイスと、大規模なクラウドシステムで構成されるディープラーニング/AIシステムでは、巨大なデータを扱う学習処理はクラウド上で行い、リアルタイム性、安全性、プライバシー確保等が求められる推論処理はエッジ側で処理を行う分散処理形態が広く普及すると予測されています。
ネットワークのエッジ側デバイスでは、各種センサーから入力される情報を元に、低消費電力、ローコストで、かつ高いAI推論処理性能が求められています。具体的なエッジ側デバイスとしてはスマートフォン、防犯カメラ、家電、医療機器、OA機器、自動車、ロボット、ドローン、VR/ARを活用したウエアラブルなどがあげられます。
今回DMPが開発したAIプロセッサIP「ZIA™ DV700」は、DMPの持つ高度なプロセッサ技術とハードウエア最適化技術を用い、推論処理を専用ハードウエア化した上で、性能やサイズを最適化できるコンフィギュラブルIPです。DSPやメニーコアプロセッサベースの他社IPと比較して、低消費電力、高性能を実現しながら、各アプリケーションで求められる機能、性能に対応可能な柔軟性を実現しています。
「ZIA™ DV700」は、LSIハードウエア用設計データ(IP: Intellectual Property)とソフトウエアから構成されています。「ZIA™ DV700」の特長・機能概要は下記の通りです。
「ZIA™ DV700」の特長・機能概要
- ハードウエア
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- 小サイズ(2.3mm2@TSMC28HPC+動作周波数750MHzの場合)
- 高性能(GoogLeNetの処理: 116FPS)かつ省電力(GoogLeNetの処理: 670mW)
- コンフィギュラブルIPコア(Convolutionのレイヤー数などを可変可能)
- CNN、RNN、LSTM、GoogLeNetなどの主要ニューラルネットワークをサポート
- 8bit weight compressionサポート
- 32bit RISCプロセッサ搭載(ニューラルネットワークの制御用)
- FP16サポート
- ソフトウエア
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- CレベルAPI
- Caffe / Tensorflow protocol bufferサポート
- 8bit weight compressionサポート
製品提供時期
本日2017年4月28日より提供開始
想定アプリケーション
IoTのエッジ側の製品群(一例として下記のような製品)でAI・ディープラーニングの推論処理実現することを目的に、ZIA™ DV700をご利用いただくことが可能です。
- 防犯カメラ
- メディカル
- OA機器
- 車
- ロボット
- ドローン
- 白物家電(冷蔵庫、エアコンなど)
※ 用語
- *1. エッジ
- ネットワークのエッジ、末端に存在する機器。
- *2. ディープラーニング
- 「ディープラーニング」はAI技術の中の機械学習の一種。音声や画像からなる膨大なデータから「自動的に」特定の色や形といった特徴量を抽出する点でその威力を発揮します。
- *3. IoT
- Internet of Thingsの略。モノのインターネット。