製品概要
Di1 DevCam ― エッジAIを極限まで引き出す
HDRカメラモジュール
Di1 DevCamは、Di1 Development Kitに搭載可能な、業界最高水準の性能を誇るHDRカメラモジュールです。
最先端のOmniVision製OX03C10イメージセンサーを採用し、最大140dBという圧倒的なダイナミックレンジを実現。強烈な逆光や暗部が混在する環境でも白飛び・黒潰れを抑え、被写体の質感や色彩を忠実に再現します。
さらに、フルHD 60fpsの高フレームレートにより、高速で動く被写体も鮮明に捉え、車載カメラや産業ロボット、監視システムなどの高度な画像解析に最適です。対角125°の広角レンズは死角の少ない映像取得を可能にし、ひとつのカメラで広範囲をカバーします。
これらの特性が融合することで、人間の目では識別しきれない情報をAIに提供し、エッジAI画像認識を新たな次元へ導きます。
Di1 DevCamを活用することで、開発者はより高精度かつ高効率なAIカメラソリューションをスピーディに実現できます。
ソリューション
AIの「眼」を最適化し、認識精度とパフォーマンスを最大化
エッジAIの性能を最大限に引き出すには、いかなる環境でも安定した高品質の画像を提供する「AIの眼」が不可欠です。
従来のカメラでは撮像環境の変化に対応できず、AI認識が不安定になる問題がありました。Di1 DevCamは、独自のHDR機能により、順光における下の課題を解決します。
【認識の安定化】
環境の変化を問わない、安定した画像入力
撮影環境の明暗差(逆光、暗所など)に左右されず、常に安定した高画質(HDR)な映像をAIに提供。認識の不安定性を根本から解消します。
【AI精度の向上】
鮮明なデータによる、学習効率の改善
認識対象を鮮明に捉えることで、AIの学習データの「質」を向上させ、データ不足の問題を解消。AIの認識精度向上と、開発・再学習コストの削減に貢献します。
【システム高速化】
煩雑な前処理の不要化
映像の明るさ調整といったCPU負荷の高い後処理を不要にし、AI認識処理の高速化とシステム全体のエンドツーエンド・パフォーマンス向上を実現します。
アプリケーション
車載・モビリティ
用途:ADAS(先進運転支援システム)、自動運転、ドライブレコーダー、サラウンドビューモニター
特徴:トンネル出入口の急激な明暗変化、夜間の対向車ヘッドライトは、AIが認識に「苦手」とされ、Di1 DevCamの位相的HDR機能は、これらの課題下でも自動運転・周辺走行を維持し、AI認識すべての対象を確実に捉え、正確な認識結果を実現します。
ロボティクス・産業用AI
用途:AGV/AMR(自律走行搬送ロボット)、外観検査、ビジョンロボット
特徴:工場内の急激な色差異や、エリア間の色調度差異は、従来とした認識精度の低下につながります。Di1 DevCamは、これらの「色の失敗」をもひとつしません。AGV/AMRの制御・停車判断を安定化させ、ビジョンロボットの認識精度 ! ラックタイム)を削減化、工場の生産性向上に直結します。
セキュリティ・監視カメラ
用途:スマートシティ、防犯・監視カメラ(店舗・インフラ)
特徴:「外は逆光、中は暗い」ドレドの窓際の出入口は、従来のカメラ単も苦手とするシーンです。Di1 DevCamなら、その両方をフレーム内に同時に、かつ鮮明に認識可能に、これまで逆光で不鮮明だった顔画像をAI「認識対象領域」に変え、監視システムの信頼性向上と同時に、防犯・監視コストの最適化に貢献します。
製品特長
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1. 圧倒的な明暗差を捉える、140dB HDR
4フレーム合成による140dBの圧倒的なダイナミックレンジが、あらゆる環境下での白飛び・黒潰れを徹底的に抑制。最先端のOX03C10イメージセンサーを採用し、トンネルの出入り口や夜間のヘッドライトといった過酷な条件下でも、AIが認識すべきターゲットを確実に捉え続けます。
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2. 高速な動きを逃さない、FHD 60fps
フルHD(1080p)/ 60fpsの高速撮影に対応。一般的な30fpsのカメラに対し2倍の時間分解能を持ち、滑らかな映像を提供します。産業用ロボットアームの高速な動きや、移動体の正確な位置検出など、精密なトラッキングが求められるアプリケーションに不可欠な性能です。%を達成
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3. 1台で広範囲をカバー、対角125°の広視野角
対角125°の高性能レンズが、死角の少ない広範な視野を確保します。これにより、俯瞰監視やAMR(自律走行搬送ロボット)の障害物検知などにおいて、より少ないカメラ台数で効率的なシステム構築を可能にします。%を達成
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4. 組込みやすさを追求した、小型設計と汎用性
25mm角のコンパクトな筐体は、スペースに制約のある機器への組み込みを容易にします。レンズ交換にも対応し、アプリケーションの要求に応じて最適な画角を選択可能。汎用性の高いMIPI CSI-2インターフェースを採用しており、Di1 Development Kitへシームレスに接続できます。
他社製HDRカメラボード(代表例)
DMP HDRカメラモジュールの特徴をご理解いただくため、「他社製HDRカメラボード(代表例)」の仕様と比較しています。(2025年9月時点の公表データに基づく)
| 項目 | DMP HDRカメラモジュール Di1 DevCam | 他社製HDRカメラボード(代表例) |
|---|---|---|
| センサー | OmniVision OX03C10 | Sony ISX019 |
| サイズ | 25mm × 25mm | 28mm×28mm |
| 画素数 | 1920(H)×1280(V) (約246万画素) | 1280(H)×960(V) (約123万画素) |
| HDR性能 | 最大140db | 最大120db |
| 最大フレーム レート |
60fps | 30fps |
| 駆動電圧 | AVDD: 2.9V, DVDD: 1.1V, DOVDD: 1.8V/3.3V | 3.7V |
| IO電圧 | 1.8V / 3.3V | 1.8V |
| カメラインター フェース |
4-lane MIPI シリアル出力 | CMOS 8bit parallel |
| 出力フォーマット | RAW10 / RAW12 | Y/C, RGB and JPEG |
| 制御インターフェース(I/O) | SCCB(Serial Camera Control Bus) | I2C |
| フィルター | IR cut filter | IR cut filter |
| FOV | 125° | 50.3°±3° |
| 焦点距離 | 1.96mm ±5% | 5.1mm(Adjustable) |
| F値 | 2.50 ±5% | 2 |
| レンズ径 | M12 P 0.5mm | M8 P0.35 |