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2021-05-14
DMP、ロボティックビークルの自動・自律運転向け統合ソフトウエアプラットフォーム「ZIA™ MOVE」を開発
株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル(本社: 東京都中野区、代表取締役社長 大澤剛、以下DMP)は、UGVやAGVといった無人走行ロボットやMaaS用途の低速車両といったロボティックビークル向け統合ソフトウエアプラットフォーム「ZIA™ MOVE」を開発したことを発表します。
DMPは、最先端のAI/ディープラーニング技術を活用して、ロボティクスおよび安全運転支援分野等における社会課題・顧客課題の解決に貢献しているAIテックカンパニーです。昨今、少子高齢化による労働人口の不足や熟練作業者の不足といった社会課題に対して、AIを活用したロボティクス技術により解決を目指す動きが加速しています。今回DMPが開発した「ZIA™ MOVE」は、2021年1月18日に発表したSLAMソフトウエア「ZIA™ SLAM」を包含し、自動・自律運転に必要となる認知・判断・操作に機能拡張したAI統合ソフトウエアプラットフォームとして、お客様の高精度且つ低コストなロボティックビークルの開発実現に貢献します。お客様はZIA™ MOVEを車両やセンサー等の既製品と組み合わせるだけで、自動・自律運転システムを早期に構築することができます。ZIA™ MOVEは、LinuxおよびROS2をサポートすることで高い汎用性を確保しており、GPU、CPU、FPGAなどのプラットフォームに依存せずに利用することが可能で、ZIA™ SLAMと同様、高性能でエネルギー効率に優れた「NVDIA® Jetson AGX Xavier™」をリファレンスプラットフォームとしてサポートしています。
ZIA™ MOVEは自己位置を推定する機能モジュールとして高精度SLAMソフトウエア「ZIA™ SLAM」を標準搭載し、センサー情報をリアルタイムに集めながら周辺地図を作り、その地図情報と新しい観測値を照合し、自己位置の推定精度を高めています。ZIA™ SLAMにより、地図情報をあらかじめ用意することなく動きながら現在位置を推定することが可能になります。
ZIA™ MOVEは、下記のブロック図の通り、
- センシング機能: 車両の周囲の状況をカメラやLiDARなどのセンサーで把握
- 認知&自己位置推定機能: センサー情報を用いてZIA™ SLAMで自己位置推定を行いながら地図を生成、またAI認識技術を用いた障害物検知や距離推定、走路の認識
- 判断機能: 自車の行動計画、経路生成、障害物回避
- 操作機能: ステアリング、アクセル、ブレーキ
を完備しており、自律移動ロボットの自動運転をフルサポートします。

ZIA™ MOVEブロック図
ZIA™ MOVEは、公道を走る車両よりも、あらかじめ地図情報が用意されていない倉庫、工場、オフィスなどの室内や農場などの私有地を低速で自律走行するアプリケーションに最適で、DMPでは自社試作の実験車両を屋内で自律走行させる検証を行うと共に、お客様が農作地や倉庫内で行っている各種実証実験をサポートしています。
ZIA™ MOVEの特徴
- アプリケーションに応じた精度・性能の調整が可能
- 複数センサーによるフュージョンが可能 (カメラ、LiDAR、IMUなど)
- 安全運転支援向けで実績のあるAI認識技術を統合することによる高い信頼性を確保
- ROS2ベースのモジュールアーキテクチャによる高い汎用性とお客様の要求に応じた個別最適化が可能
- 事前の地図情報なしで自律走行が可能
- GPU、CPU、FPGAなど各種ハードウエアに対応可能
DMPでは今後も、ZIA™ SLAMに加えてZIA™ MOVEを用いた自律・自動運転の研究開発を、幅広いお客様ならびにパートナー様と連携・推進し、AGV、UGV、お掃除ロボット、MaaS用低速車両など多種多様なロボティックビークルの実用化並びに普及に貢献してまいります。